【鼻・隆鼻術 3】耳介軟骨移植(自家軟骨移植)

ご自身の軟骨(おもに耳の軟骨)を鼻に移植する方法です。なくなっても支障がない部分から摘出します。

1. 耳介軟骨移植(じかいなんこついしょく)による隆鼻術とは?

耳介軟骨移植とは、自家軟骨移植(自分自身の軟骨を移植)の一種で、ご自身の耳の軟骨を鼻に移植する方法です。耳の後ろの、傷が目立たない付け根部分を数センチほど切開し、耳の軟骨を一部切り取り、鼻先に移植する施術です。軟骨がなくなっても支障がない部分から摘出するので問題はありません。

鼻先への移植も鼻の穴の中を数ミリほど切開し、耳の軟骨を挿入、縫合するため、傷跡が目立ちにくいとされています。移植箇所を調整することで、仕上がりの形も変更することができるとされています。 鼻先が上を向いているブタ鼻(獅子鼻)や鼻先が曲がったワシ鼻、鼻先が丸いだんご鼻など、鼻先にコンプレックスがある方に向いているとされています。

クリニックによって、ナイロン糸や吸収糸など、縫合で使用する糸が異なる場合があります。詳しくは担当医師にご確認ください。

施術の目安

施術時間
手術トータル1~2時間
ダウンタイム
1~2週間
 シャワー  :当日から(短時間で、顔を濡らさないように)
 洗顔・洗髪 :3~7日後(テーピングがとれてから)
 入浴・運動 :抜糸後、腫れがひいたら(医師に確認)
 メイク   :抜糸後、腫れがひいたら
料金
35万円~
上記はインターネットから収集した平均的な情報です。実際の症例やクリニックによって異なりますので、詳しくは診察にてご確認ください。

自家軟骨移植のバリエーション

耳以外の部位からも軟骨を移植することが可能です。

■鼻中隔軟骨
鼻の先端にある軟骨で、一旦取り出して整形して、鼻の先端に入れます。とても小さく量が少ないため、大きな修正はできません。また軟骨を摘出した後の鼻中隔が弱くなるリスクがあります。

■耳介軟骨
耳の後ろを切開して、軟骨を採取し、鼻などに移植します。耳を触るとわかるように、耳介軟骨は柔らかく歪曲しているため、重ねて整形するなどの処置が必要になります。最も多く使用されている手法です。

■肋軟骨
胸の肋骨(ろっこつ)から軟骨を採取します。
大きい強度のある軟骨をまとまった量で採取できますが、乳房下を切開して骨を取り出すなど侵襲が大きくリスクがあるため、耳から軟骨が採取できない場合などに限ります。高齢で肋軟骨が骨化してしまっている場合は使用できません。



2. 耳介軟骨移植のメリットとデメリットとは?

耳介軟骨移植は、軟骨を入れる箇所により、鼻の形を変更できる点がメリットとして挙げられます。 例えば、鼻先を上向きにしたい場合は、鼻先の上の方に軟骨を移植。鼻先を下げたい場合は下方向に軟骨を移植するなど、イメージに合った鼻先へと近づけることができます。 また、「隆鼻術」など、他の施術と同時に移植を行うことも可能とされています。詳しい内容は担当医師までご確認ください。

デメリットとして、軟骨が経年的に吸収されてしまう可能性があること、変形してしまう可能性があること、鼻先の角度の調整が難しいことが挙げられます。
また、軟骨を採取する部位も切開・切除するため、患部が増えることが難点です。

4. 耳介軟骨移植のよくある質問

Q. 鼻を高くしたいので、軟骨を大量に入れることはできますか?

A. 入れすぎると横に広がるなどのリスクがあります。
個人差がありますが、無理して大量の軟骨をいれてしまうと、横に広がってだんご鼻のようになってしまったり、鼻先の皮膚が薄い人であれば、軟骨の輪郭が浮き上がってしまったりすることがあるとされています。詳しくは担当医師にご相談ください。

Q. 術後に腫れる期間はどのくらいありますか?

A. 術後2日目までは強い腫れがあります。
個人差がありますが、術後2日目までは強い腫れがあるといわれています。約1週間後には8割ほどの腫れは引くとされ、半年後には残りの腫れも引くといわれています。詳しくは担当医師にご確認ください。



体験者の声「ダウンタイムについて」

耳介軟骨移植手術の後、3〜4日間は顔にテーピングをしているので洗顔、洗髪はできませんでした。
鼻だけではなく、耳の方も切開したので、手術当日は就寝時も横になって寝られませんでした。
入浴は血流を増進し、出血のリスクがあるため、できるだけ避けるように言われました。そのため抜糸後、傷口がある程度治癒して、医師からOKをもらったあとに入浴しました。
(20代・女性)

その他の治療法説明(鼻整形の種類)