美容整形(美容外科・皮膚科)の情報を紹介するポータルサイト

【多汗症①】多汗症とは?原因、セルフチェック方法などを解説

【多汗症①】多汗症とは?原因、セルフチェック方法などを解説

「理由もなく大量の汗がでて困っている」なら、それは多汗症かも知れません。ここでは、多汗症の原因や症状、種類を解説していきます。セルフチェックの方法も掲載したので、あてはまる項目が多いなら医師に相談しましょう。

多汗症の原因と症状は?

人間は、体温を一定に保とうとする「恒温動物」です。
例えば、暑いときや運動をしたとき、あるいは食事をしたあとなどに体温が上がると、それを下げるために自然と汗をかく仕組みになっています。これは「エクリン汗腺」という汗腺から出た汗が、皮膚の表面で蒸発することで熱を奪い、体を冷やしてくれるからなんです。

ただ、中にはこの汗が体温調節に必要な範囲を超えてたくさん出てしまう方がいらっしゃいます。洋服が濡れてしまったり、手が滑って日常生活に支障が出てしまうこともあるんですね。このような状態を『多汗症』と呼びます。

原因はエクリン汗腺の働きが過剰になっていることで、体が必要以上に反応してしまっている状態です。

多汗症のセルフチェック(3つ以上当てはまる方は要注意!)

以下の項目の中で3つ以上当てはまる人は多汗症である可能性が非常に高くなります。

多汗症の可能性を自己診断

□よく汗じみができる
□親族に多汗症の人がいる
□脇汗がずっと止まらない
□緊張すると大量に汗が出る
□脇汗が多く、日常生活に支障が生じる
□両脇で同じ量の汗がでる
□25歳以前から汗の量に異常を感じる
□睡眠中は汗が出ない
□原因不明の過剰な脇汗が半年以上前から続いている
□暑くなくても1日中脇の下が汗で濡れている

「多汗症」と「代謝がいい」の違い

「汗をかく」のは、多汗症(病気)なのか、単に代謝がいいのか?その違いを解説します。

意味汗の特徴主な原因問題点対処法
多汗症汗をかく量が異常に多い状態。医学的な症状気温や運動に関係なく、緊張やストレスなどでも大量の汗をかく。自律神経の過活動、精神的ストレス、ホルモンの乱れ、遺伝など。生活に支障が出る(手汗で書類が濡れる、洋服がすぐ濡れるなど)医療的アプローチ(外用薬、ボツリヌストキシン注射、手術など)。
代謝がいいエネルギーの消費効率が良く、基礎代謝が高い状態。体質や健康状態を表す。運動や暑さなどに反応して、体温調整のために自然な量の汗をかく。筋肉量が多い、若い、運動習慣がある、などが影響。通常は問題にならない。むしろ「健康的」とされる。特に対処の必要なし。

汗をかきやすい=多汗症とは限りません。汗がでるときに「理由があるかどうか」が大きな違いです。
理由なく常に大量の汗:多汗症の可能性
活動や暑さに応じて汗が出る:代謝が良い健康な状態

多汗症の種類

多汗症は、発汗範囲、原因で分類されます。

発汗範囲による多汗症の分類

●全身性多汗症

体の広い範囲、全身に多量の汗をかく。

●局所性多汗症

手の平や足の裏など体の一部に多量の汗をかく。

原因による多汗症の分類

●原発性多汗症

明確な病気がなく、体質や自律神経の乱れが原因。

●続発性多汗症

何らかの疾患や、薬剤によって引き起こされる多汗症。

発汗範囲と、原因の組み合わせ

発汗範囲と、原因によって、多汗症は下記のように分類されます。

局所性(手・足など)全身性(全身)
原発性(体質など)よくある(原発性局所性)△ まれだが存在
続発性(病気・薬)△ 特定の神経障害など よくある(続発性全身性)

【まとめ】よくある多汗症の種類

よくある多汗症の原因や、治療方法をまとめました。

原因よく見られる部位発汗のパターン治療
原発性多汗症明確な原因はなし(体質)手、足、脇、顔(局所性)左右対称・思春期以降に多い外用薬、ボツリヌストキシン注射、手術など
続発性多汗症他の疾患や薬剤の影響全身または特定部位不規則・年齢問わず原因疾患の治療が優先

その他の治療法(多汗症)